新しい売り場を作る前に、過去の売場をながめてみる。

今日は作業が立て込んでて大変でしたが、やっと、お店のオープンの準備に取りかかれます。ちょっとデータの入稿が遅れて、予定が狂ってしまったところもあるんですが、パンを焼いて売るだけなら、まあ、間に合うと思います。

で、今回の売場はワイフのDIYで全部作るんだけど、什器が金曜日に届くという切羽詰まった感じなので、今日からパーツを作り始めて土曜日のオープンの朝に組み上げるという感じだと思う。

過去に描いた3DCGのプラン 

最初の画像はもう10年以上前に新しくオーブンを導入する時に描いた3DCG。レンダリングの粗さが当時のソフトやPCのスペックを偲ばせます。お店の写真を撮ってなかったので、構想段階のCGしかない。

作ったのは20代の頃でしょうかね。よくもまあこんな細かい作業をしたものだと思います。いま作れと言われたらちょっと嫌だな。

それまでカフェの客席だった場所に4枚差し2段のデッキオーブンを入れるというので、床のタイルカーペットを剥がし、そこにオーブンと作業台を入れて、本当はミキサーもここに配置して外から仕込みの様子が丸見えというのをやりたかったんだけど、排水が取れなくて断念したのを思い出す。

これは斜めから。壁にかかっているタペストリはデータを消し忘れたのかな。

一部をパーティションで区切ってカフェの営業をしようとしていた名残り。今は物置となっている。

これは都内に店を出したときの構想かな。この店の前に岡山で一回店を出して大失敗をしているので、極力お金をかけずに、什器カウンターも前の店の時に作ったものを流用。ここに店を出して、催事が決まったり、いろんなお仕事をもらえるようになった。懐かしい。

最終的にはこのプランになった。この上にパンを並べて切っていた。岡山の工場で焼いたものを都内に送って、そこでスライスして詰め合わせというパン屋にあるまじきスタイル。前日に焼いたパンを売るなんて非常識だ、とパン好きのブロガーに散々に叩かれたのを思い出す。しかし、このときに思いついたパンを長期保存させる手法が、後々に会社を助けてくれることとなる。

これは正面。インパクトだけはあったなあと。雑誌に取り上げられたりテレビに出たりするのが生命線だったので、内装にインパクトがあるとやはり助かった。雑誌のモデル撮影でも何度か使われた気がする。思い出深い内装デザイン。

これは今の岡山駅の直営店売場のプラン。ほぼこのまま形になっていると思う。最初はパンでいこうとして、オープンから1週間後には売上がガタ落ちして、同時に入居した12店舗の内5店舗が1年以内に撤退するという非常に厳しい状況になった。「ももたん」を売りだして、かなり持ち直したけど、いまはイオンができて駅全体が20％とか30％ダウンという感じになり、デベロッパーも相当参っているらしい。

世界のパンを売ろう！としたけど、まあ売れなかった。ほんと勉強になりました。

これは初期に考えていたプラン。このひな壇、予算がなくて作れなかったけど、やはり商業施設はガラスケースとひな壇は必須やなあと今では思う。これも大変勉強になりました。ここまで見ると、わりと時代に合わせて変えている気がします。

という感じで店を出すときには3DCGで簡単に起こしてみてながめるようにしてます。たいていは低予算で出店するので、どこまで予算を削れるか、それを検討するには3Dに起こしてみるのが一番早い。シロウトなので図面だけだとイメージしにくいし、安く作っても見栄えのする売場を考えるには、少々めんどくさくてもこれが一番早いと思う。

こうやって見ると、いままでの店のひとつひとつに思い出があるし、ここの売場があったからあの仕事につながったな、とか、あの人に出会えたなとか、いろいろと思い出します。セントラルキッチンのオープンまであと2日。がんばろう。

【お知らせ】
2015年10月31日、焼き立てグランパーニュが買えるお店がオープンします！
当日はいろいろご用意してますので、みなさまぜひ！！