アイデアのスープのレシピ

アイデアのレシピ集

意識が高まったスタッフに応えるため仕事。

最近いろいろと意見を聞いて回っておるんですがね、今後の展開の在り方についてなんですが。「ももたん」をどうしていくのか、今までどおり岡山のお土産というのを強く押し出していくのか、それとも単に創業が岡山だよというお菓子のブランドとして進んでいくのか、そしてパンはどのように存続させていくのか、今まで通りでいいのか変えたほうがいいのかなど。。。いま現在やっていることだけでも考えなきゃならんことがあるわけです。

そんな中で駅のスタッフがあることに気づきまして、それについてちょっと話しをしていてですね、こりゃあいろいろと計画を早めていったほうがいいんかなあと思ったわけです。まあ、何の話をしていたかというと、いまの「ももたん」は労多くして益の少ない事業なので、何か新しい手を打ったほうが良いのではないかという感じのことです。ナショナルデパートとしては個性のある商品をどんどん発表していこうという姿勢で仕事をしているのですが、やはり県外の大都市圏から来られた方にはお土産として人気が高いのですが、岡山県内部で動く手みやげ需要に対応できていないのではないかというのが現状です。

どうしてそういった話が出たかというと、駅の売り場周辺での売上の多くが県内で消費されているというのが分かってきたからです。旅行者は駅の中でも「お土産売り場」でお土産を購入するという傾向はやはり強いので、駅の構外という立地からすると地元の人のお買い物というシーンになるんですね。やっぱり。で、旅行者のお土産需要よりも、県内で動く手みやげ需要のほうが当然ながら額はデカイです。で、数字や実際の客層などの現状を見て、駅のスタッフが言ったのが、

「あの売上欲しいですね」

という一言でした。おお、いいですね。意識が上がってきたようです。彼女はもともと実家や親族関係が事業をされている家系で、眠っていた事業者のマインドにメラメラと炎が盛ってきたようです。いいことです。実にいいことです。僕も賛成します。僕も「あの売上欲しいです」。

「ももたん」としてお土産の業界に入りましたが、ここは天井のある閉じた業界です。その現実に早々と気づいたので全国に販路やチャンスを求めようという動きとしてコラボレーション事業を推し進めているわけです。「にっぽんももたんプロジェクト」にはこういった「内が駄目なら外に出よ」という僕の考えのアウトプットとしての側面もあります。やはり岡山の市場規模はかなりキツイのが現状です。

で、まあ、実際に何をするのかというと、また新しいブランドを作ります。新しい何か、これは純然たるデパ地下ブランドになります。どこでスタートさせるか、これについてはかなり悩んでいるのですが、岡山か東京の可能性が50%ぐらいですね。これについても今日も話したのですが、少し考えてやはりちょっと岡山スタートはキツいかなとも思ってます。でも、現実的にはすでに駅内に店があるという資金的にエコな状況を勘案すると、商品の開発だけで済む岡山スタートも有りかなと。

新しいブランドですが、すでに商品のコンセプトも出来ていて、デザインのコンセプトもかなり詰めています。あとはどこでこれをスタートさせるか、いつスタートさせるか、ここで悩んでいたわけです。今秋までには都内に事務所か店舗を構えたい僕としては、いまここで失敗してもいいから新しいブランドのノウハウを確立させておいて、来るべき時を迎えるのが良いのではないかとも思ってるんですね。まあ、早い話がいつかやろうとのんびり思っていたことを、いますぐ着手するという感じでしょうか。

ブランド名については取得している商標の中から選ぶか新たに出願するかという感じですね。いよいよお土産5カ年計画の先にあった仕事チャチャッと今年で終わらせようとするよく分からない事業計画がスタートしそうです。そもそも「ももたん」も100年続く老舗を5年で追い抜こうというテーマで始めたことなので、まあ、ちょっと早まっただけという感じだと思えば軽くこなしていけるのではないでしょうか。

しかし、駅のスタッフちゃんもいい感じで意識が上がってきて嬉しい限りです。ここで僕が応えなかったら彼女に芽生えた事業というものに対する意識は消化不良になってしまいますからね。意識が高まったスタッフに応えるための仕事というのもなかなか面白いのではないでしょうか。ここはすでに計画済みの事業予定なので、良いきっかけだと思って粛々と進めてまいりたいと思っております。

すごく大変な思いをして、すごく努力しても、大手のどうでもいい商品に勝てない。このことに気づいたスタッフとのやりとりで、僕もまたひとつ大人の階段を上った気がします。やりましょう。「お土産」の次は「デパ地下ブランド」作りましょう。