アイデアのスープのレシピ

アイデアのレシピ集

41歳になりました。

ありがとうございます。

右の眉毛の端にホクロが出来ました秀島です。いや違います、無事に生きて41歳となりました。毎年恒例の誕生日のご挨拶です。

なぜかここ1週間は心がざわつく事が多く、なぜだろうと考えながらも苦しみ悶える日々を過ごしておりました。しかし今日の晴れた日の澄んだ空気に触れ、今では鮮明で晴れやかな心持ちになっています。僕はこの一週間、パンの仕事を始めて10年間、「ももたん」を始めての約1年間をすごい速度で総括し、次に僕が何をやるべきかを整理していたような気がします。仲間や仕事関係のいろんな人を呼び出して、さらに東京からも友人を岡山に呼び出して、今後僕がどう生きるかについて考える時間を過ごすことが出来ました。僕がどう生きるか、それはどういう仕事をするかに他なりません。もうすでに病気のことなど頭の片隅にもありません。

この1年間はもう、何もかもよく分からないままに突き進んできたようにも思います。パンに替わる主力商品を作り販路を広げるということだけを考え、リソースを岡山の新しいお土産「ももたん」に絞って、兎にも角にも成果を上げるべくやってきました。お客様に支えられ、「ももたん」に邁進させていただいたた一年、その間にもパンのお取引先様、催事出店でお世話になってきた百貨店様、メディア関係者の方々、お声をかけてくださった方々、クラウドファンディングで応援してくださった方々に支えていただきました。本当にありがとうございました。

「ももたん」は短期間で成果を上げることができ、なんとか事業として成立するまでになりました。そして今後も皆様とのお約束通り、にっぽんのあらゆる文化とコラボレーションしていくと思います。苦しいことがあっても、元気なうちはこれを続けていこうと考えております。

しかし、この一週間で僕には他にも仕事があることを思い出しました。この一年、僕は饅頭屋でした、その以前の僕はパン屋でした、でも今もパンを焼いています。そしてこれから僕は何屋になるのか、僕はそのことをずっと考えてきました。それは何か、僕が生きている間にやらなければならないことは、11年前に目指したデパートを作るということに他ならないと思いました。ナショナルデパートとしての本分は忘れてはいけない。ということを今更ながらに思い出したのです。相変わらず忘れっぽいものでゴミンナサイ。

お土産の業界に身を置いた一年間で見えたことがあります。おみやげ業界、それは「ものを作る」のではなく「ものを売る」人たちの集う業界だということです。老舗の銘菓以外のお土産とは、スーパーなどで売られている一般食品の素材やラベルをおみやげ仕様に変えただけの、単なる「ビジネス食品」でしかないということを思い知らされた一年間でした。

僕はパン屋でした。今もパンを焼いています。その時に知り合った諸先輩方のほとんどは「作る」ことからスタートしています。生地をコネ、発酵させ、クープを入れ、そしてオーブンで焼く。どんなパン屋さんだって、創業者である諸先輩方はこの一連の工程を経験し、味を認められ、店作りを認められ、そして社会からの信認を得ていくわけです。

僕は「作る」こと「創る」ことを誰よりも大切にしてきたという自負があります。しかし、ただものを作るということに終始してしまって資金にも窮するあまり、ブランドを築くということをないがしろにしていたことも事実です。駅の直営店が「ももたん」だらけになって、パンのファンの方には申し訳ないことをしたと思っています。資金繰りを健全にするためには、短期間でブレイクさせる商材は必要不可欠だったという言い訳をさせてください。

でも、この一年間で「ももたん」を事業化する間に、すごいボリュームのノウハウやフィードバックを蓄積することが出来ました。これはパン屋だけでも、お土産屋だけでも得られない貴重な経験でした。この貴重な蓄積が僕の心である「ナショナルデパート」という未知の存在を形にしてくれる大きな原動力になると、今では確信に至っています。

実際に何をするのか、それは早い段階でお見せするようにこれから作りこみを始めます。あまり早い段階から発表すると、どうやら僕のブログやSNSは監視されているようでして、似た仕様のパッケージで価格をくぐった商品を出してくる輩がいるようなので、完成したら一気にズドンと発表させていただきます。今までは作業工程も皆様にお見せしてきましたが、これからは少し潜って仕事をやらせていただきます。

いままで10年間の紆余曲折があり、仕事も僕自身も山あり谷ありでやって来ましたが、ここからナショナルデパートの無敵時間が始まります。ナショナルデパート無双です。ナショナルデパートのターンです。僕のディナーショーです。レッツ!パリーナイトです。「作る」ことと「創る」ことと「ビジネス」と「デザイン」が融合したステージで、これから一年間の僕の仕事はスタートします。

狂気の食品たちが居並ぶ狂った食品デパートがいま始まります。新たなステージに立ち、新たに命を吹き込まれて世に出ようとしています。今まで支えてくれた人たちに感謝、そしてこれから出会う人達にもそこんとこヨロシク。みんなには今までどおり迷惑をかけるけど、迷惑をかけさせてやってください。41歳にして、また再び傍若無人なヒデシマをお目にかけます。

I will continue to create a rock 'n' roll food !

We share love like bread.

Thank You !

ナショナルデパート株式会社

代表取締役 秀島康右