アイデアのスープのレシピ

アイデアのレシピ集

さあ、ナショナルデパートを始めよう。

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いよいよ創立12年目にして、やっとその名に冠した「デパート」の意味を問う企画を始動させます。「ナショナルデパート」という名は今から13年前、僕がまだ20代のころに考えた名前で、やろうとしていることはもっと以前の24歳ぐらいだったでしょうかね。下働きのような仕事をいろいろしててヒーヒーフーフー言ってた頃です。

思いついてから20年弱の時を経ていますが、実行に移そうと思ったのはいまから1週間でです。20年弱の間、何をしていたのでしょうか。自分でも分かりません。アタマが悪いので、気づくまでに時間がかかるんでしょうかね。猛省する必要がありそうです。

 

ナショナルデパートを始めよう 

ナショナルデパートはその名の通り「デパート」でありまして、衣食住のすべてが揃うというブランドにしようと思って立ち上げました。何度も書いてますし、これからも何度も書きますが、僕が作りたいのは、僕の思い描くデパート。理想のデパート。

日本のデパートやSC(ショッピングセンター)は、テナントミックスのMDの上にしか成り立たない、場所貸し賃貸不動産業になってしまいました。日本の商業施設は「新しい価値を育てる」ということを放棄したわけです。

デパートというのはクリエイティブと消費をつなげる、いわば価値の創造の場であり、すべては自主企画のMDによって成るべきだと思っています。そこで、いまこそ僕の長年の持論を実践してみようと思っているのです。

 

値段ではなく価値

ナショナルデパートとして、全国のデパートで何度もパンを販売してきました、本社のある岡山駅の駅ナカに直営店も出しました。その中で、やはり思うのは、「ここには値札の付いたモノはあっても、価値のあるモノは無いな」ということでした。

地方のSCでリテラシーの低い顧客層に合わせたMDをおこなうのは、地方都市の未来の価値の棄損です。しかし、そうしないと地方企業はやっていけない。各自の磨かれた個性を競う場としてデパートやSCの売場はあるわけですが、どこにでもあるものを、地場の素材に変えただけの商品ばかりが並ぶことが当たり前になってしまっている。

過去にも書きましたが、OEMで他県で作られた製品が岡山土産として堂々と売られています。そして、それがごく普通に岡山土産として買われている。これが六次産業、地方創生の実態です、悲しい現実です。岡山だときびだんごか県産フルーツを数%添加したゼリーしか売ることができないわけです。それ以外の、個性を高めた商品を売ろうとすると潰されます。僕のように。

 

作るのは未来の価値

売れるものを作ることは誰でもやっている。しかし、もはやそれだけで語れてしまう価値に、未来の価値があるのか。再び岡山に帰ってきて、そういうことを考えさせられる数年間を過ごしました。

これも何度も書いてますし、これからも何度も書きますが、僕が憧れているのは今も昔もDEAN&DELUCAであり、Le Bon Marchéであり、Harvey Nicholsです。大切なのは個性です。クリエイティブの価値です。

ナショナルデパートは、商品のすべてがオリジナル、すべての商品を一人の人物が考え、デザインし、製造し、販売するという、究極の自主企画型のコンテンツデパートです。ナショナルデパートというのは物理的な施設運営ではありません、有形無形のコンテンツのデパート化のことをいいます。

第一歩として、ECにおいてコンテンツのカテゴライズを編成し直します。今後のナショナルデパートがみなさまに提供するのは、以下の五つの要素に集約されます。これは今後減るかもしれないし、今後増えるかもしれない。それは時代に合ったかたちで絶えず変化していくと思います。

ナショナルデパートの五大コンテンツ 

  1. たべるもの
  2. のむもの
  3. きるもの
  4. すむところ
  5. つくること

これを来週早々にもスタートさせます。

ECでコンセプトモデルを発表し、そして発売まで具体化させる過程をネットで共有します。僕が考えて一人で作るのは変わらないですが、これからはブログやECを通して、みなさんで情報やストーリーを共有していくわけです。

 

具体的なプロジェクト

まずは衣食住に関する商品のスターターとして、ECサイトにて新しい企画商品を順次発売します。最初は単純な構造、簡単なプロダクトになると思いますが、新たなコンセプトモデルも順次発表していきます。そして今後の事業運営会社として都内に新法人を設立し、岡山の工場をグループ会社の中に収めます。

実店舗については、岡山のセントラルキッチンのオープンに続き、年末から年始の間に小規模のテストキッチンを都内にオープンします。そして2016年内に少し規模の大きなメインキッチンを都内にオープンさせます。グランパーニュやその他の食品ショールーミングやテイスティングなどの体験の場としての機能を担います。

新法人の目立ったプロジェクトとしては、東京駅内で新しいお土産プロダクトを発売し、それに続き、首都圏や広域中心都市において「ももたん」をコアとした雑貨や出版などの事業をスタートさせます。また、社内に眠るコンテンツ資産を海外に向けて発信する新しい事業もスタートさせます。

これ、ほとんど全部一人でやります。

 

ヒデシマは変わらない 

大きいこと書いてるなあ、ヒデシマ。と思われるかもしれませんが、こういうこと、いままで十年以上、規模は小さいながらもずっとやり続けてきました。

僕の中ではクリエイティブは手数です。多作こそが才能だと思っています。多作の中でどれだけ市場に対してワガママであり続け、精度を向上させるかが僕の仕事だと思っています。まぐれ当たりを大切にするよりは、まぐれ当たりに満足せず、その先の風景を見に暗中模索するほうが、カッコいいんじゃないかと思ったりしてます。まあ、バカなんでしょう。

 

小義を捨てて大義を得る

小義を重ねて大義を得る

大きなことを書いていますが、ひとつひとつは取るに足らない小さなことです。そういう小さなことの積み上げと、僕にしかできないと思い込んでいる「掛け算」が組み合わさった時、その時はじめて自分の中の理論の実践が成ったといえるのだと思います。小さなっこともきっちりとやっていきます。

くわしくは来週のプレスリリースを待て。

では仕事に戻ります。

 

今日の焼き立てお取り寄せです。

午後八時まで受け付けたものは即日出荷します。

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